ありんこアリサのだいぼうけん
「わたしはアリンコアリサ。きょうはおねえちゃんアリにはじめてのおつかいをたのまれたの。」おねちゃんアリから渡された地図には恐ろしい地獄がたくさん…。勇気を出してアリサはお遣いに出発します。しかし初めてのお遣いには次々と大波乱が襲い掛かります。お遣いを果たしアリサは無事帰って来れるのか…?
ありんこアリサのだいぼうけん
絵本ってすごい
「どろんこハリー」、「ぐりとぐら」、「11ぴきのねこ」、「てぶくろをかいに」、「きかんしゃやえもん」、「いたずらきかんしゃちゅうちゅう」、「八郎」…。
おっさんが小さな子供の頃に持っていた絵本です。他にもたくさんありました。
それらの絵本は今も名作となって現役です。数十年経っても読まれ続ける絵本ってすごくないですか?今後も何十年と読まれ続けるんでしょうね。
おっさんも絵本を描いてみた
夢は絵本作家
おっさんの夢は絵本作家です。だって当たれば何年も読まれ続けて印税が入ってくるんですよ?
いやいや、そんなよこしまな考えで作った絵本は良い子に見透かされて売れないでしょうね。
実際、絵本作家は大変そうです。何たって過去数十年前からの名作を相手に売れる絵本を描くなんてそう簡単ではありません。
週刊の漫画雑誌みたいに爆発的に売れるわけでもないですしね。ゆっくり、何年もかけて細く長~く売れるのが絵本です。
ということは、プロとして絵本で食べて行くには何冊も売れる絵本を描かねばならない、ってことですよね。やっぱり絵本作家って大変です。甘くありません。
でも、何十年も読まれ続ける絵本を出せたら、嬉しいですよね。夢があります。
そう思っていた時に、絵本のコンテストがありました。テーマは「冒険」です。最優秀作は絵本になります。これだ!と思い、応募するため描いてみたのが「ありんこアリサのだいぼうけん」です。もう2年ほど前のことですが。
ストーリーが湧いてきた
小さな生き物の世界ってどんなだろう?何が起きてるか、なんて知る由もないんだろうなぁ、と考えていたら、なんだか次々とアイディアが浮かんできました。
よほど恐ろしい世界なんだろう、と。常に巨大な何かが降ってきて、地響きが鳴り響き、一瞬にして潰されてしまう危険と隣り合わせの日々…。
人や車、建物はどんな風に見えているのだろう?人に例えると宇宙みたいな感じだろうか?宇宙の果てが分からないように、小さな生き物にとって地球上の出来事は想像もつかない出来事の連続なんだろうなぁ…。
そう考えていたら、次々と映像が浮かんできて、ラフ絵コンテは数時間で一気に書きあげました。
家族の評判も上々!これは絵本にするしかない!
絵本にもルールがある
コンテストに応募するにあたり、応募条件を確認していくと、まず絵本にはページ数が決まっている事を知りました。
表紙 + 23 ページ、表紙 + 31 ページ、のようにです。
もちろん、全ての絵本が当てはまるわけではありませんが、大半の絵本はそのルールに則っています。表紙があって、本編は見開きで始まり、見開きで終わり、裏表紙がある、という構成になるので、自然とページ数は決まってきます。
私の絵コンテは全くそんなルールを知らずにA4のコピー用紙に描いていたため、改めてルールに当てはめて見返してみると、見開けないページ(表と裏)で見開きの絵になっていたり、全体のページ数も不足していました。
見開きのページを意識し、不足するページを足そうとすると、ストーリーを加えたり構成を変える必要があります。
また、謎と答えが同じ見開きにあってはページをめくる楽しみが半減します。次のページではどうなっているのだろう?と、ページをめくるワクワク感を味わえるような構成にしたかったので、ラフ絵コンテの見直しにはかなり時間がかかりました。
何で描く?
絵の具や画材など、何の準備もしていませんでした。
かといってPCで絵を描いたことも無かったので、絵の具を揃える事も少し頭を過ぎりましたが、絵を描くための大きな机があるわけでもなく、物理的に無理があったため、iPadにアップルペンシルで描くことにしました。
A4のコピー用紙に描いたラフスケッチをスキャナーで読み取り、iPadに表示してアップルペンシルでなぞり、色を付けていく、という方法をとりました。
アプリケーションは無料で使えるメディバンペイントプロを利用しました。このアプリは相当の優れもので、レイヤーを重ねて絵を構成できるので、絵を部品化できます。
全体の絵の構成のバランスが悪くても、一部の絵を移動したり、大きさを変えたりできます。前に出したり後に隠したりもできます。
少なくとも私の場合は絵の具で描かなくて正解でした。絵の具で描いていたらどれだけ時間がかかったか分かりません。途方もない時間がかかり、きっと挫折していたと思います。
審査の結果は?
途中ペースが落ちたりしたこともあり、なんだかんだで完成まで4か月ほどかかりました。何とか締め切りにも間に合い、ドキドキしながら応募しました。
結果は…。
一次審査すら通りませんでした。まぁ、今見返してもよくこんな絵で応募したものだ、とその勇気だけは称えたくなりますね。
まとめ
時間が無い中で描いていた時は大変でしたが、楽しかったです。絵本にすることはできませんでしたが、今は個人でもこうやって発信できるのがいいですね!
1枚1枚の絵に時間をかけて、リメイクしてもう少し見られる絵にしたいですね。それで絵本にできたら最高ですね!
そんないつか完成予定の絵本ですが、息抜きにでも読んでもらえたら嬉しいです。
コメント